先日、月曜日の社内の勉強会で説明したここ最近のキーワード「ヒュッゲ」について時間切れで
説明不足だったためこのブログを利用して共有させていただきます。
突然ですが、「ヒュッゲ」という言葉を聞いたことがありますか?
デンマーク語のHYGEE(ヒュッゲ)とは、デンマーク人の時間の使い方や暮らし方、心の持ち方をあらわす言葉だそうです。
ほっと癒される居心地のいい時間、そしてそのような時間をつくることで感じられる幸福感のこと。
デンマークは、世界幸福度調査でもここ数年1位、2位を取り続けている国なのです。多くの人が幸せだと感じて過ごしているというのはとても素敵なことですね。
最近、欧米ではデンマークのヒュッゲにならって「快適な時間」を過ごそうというのが新たなブームとなっています。
「ヒュッゲ」とは具体的にどのようなモノ、コトを指すのでしょうか。
デンマークではありとあらゆることがヒュッゲになるそうです。家族と家でのんびりとディナーをすることも、友人宅でコーヒーを飲みながら映画を見ることも、その友人が飾った花を眺めることも、自転車で颯爽と街を走ることも、みんなヒュッゲです。
日常にある、ささいな出来事にこそ心地よさがある。そんな考え方こそがヒュッゲなのだと言えそうです。
様々な商品やサービスが充実し物的にとても豊かで、利便性も高い日本ですが、反面物が溢れ無機質に感じる事が背景となってヒュッゲの様なゆとりと温もりがある人間味あふれた生活を求めるようになったのかもしれません。
「ヒュッゲ」に習う、幸せのヒント10
ヒント1 家族や友人との時間を大切にする
ヒント2 時間の流れを意識する
デンマークの人は残業をしないそうです。朝は7時頃から働き始め、夕方16時頃には業務を終え、その後の時間を大切に使うそう。家に帰ってわいわいと過ごす「ヒュッゲ」を楽しみます。
自分の時間がゆったりととれれば、心にも余裕が生まれ、時間の流れを意識しながら生活できそうですね。
残業などで仕事の拘束時間が長く、家族の協力が得られにくい環境での家事や育児で忙しくなりがちな日本の女性の多くは、時の流れを意識することを忘れがちになっているのかも。
でも、日本には春夏秋冬という四季あり、それにちなんだ風習、例えば端午の節句、七夕、お盆、お月見などがあります。
その時期の飾りをどこかに簡単に置いてみるなど、忙しい中でも負担をかけずに出来ることのなかで、季節の移ろいを感じ、時間の流れを意識してみるのもいいかもしれません。
ヒント3 無理をしない 見栄をはらない
デンマーク人は飾らない、気取らない気質、国民性なんだそう。一見冷たい印象を持たれがちですが、付き合えば付き合うほどフレンドリーに接してくれます。
ホームパーティをよくするデンマークですが、ゲストもお客として招かれるというより、料理を作るところから参加するのが普通。
これが日本だと「家に呼ぶには片付けないといけない」「出す料理はどうしよう」となりますが、そこにはいつもキレイにしている、料理上手だと思われたいという見栄も少し見え隠れしますよね。
素の自分を見せることが、素の付き合いに繋がるという思考のデンマーク人。ホームパーティからも無理をしない姿勢が垣間見れます。日本人も、見栄をはらず時には手抜きをするくらいがいいのかもしれません。
ヒント4 自然を身近に感じる
冬が長いデンマークですが、その分夏は思い切り外の生活も楽しみます。ピクニックやバーベキューなど自然を身近に感じながら「ヒュッゲ」な時を過ごします。
また、デンマークでは車の登録料が高いこともあり自転車に乗る人が多数。日々、風を体で感じながら通学や通勤をするんだそう。
日本でも自然を身近に感じる工夫は色々とできそうですね。都心であまり自然が豊かでないという環境の人も、家の中に季節の花や緑を飾ってみてはいかがでしょう?桃や桜などは日本ならではの季節を感じる花ですね。
ヒント5 物を大切にする
デンマーク人は家で過ごす時間が長いことからか、椅子をとても大切にするそう。
選ぶ時もとても長い時間をかけてじっくり選びます。時には1時間くらい座って決めることも。自分にとって一番リラックスできる場所となるので妥協はしません。そのかわり、選んだ椅子はとても大切に扱い長く使います。
気に入った物は代々受け継いでいることも。物からも「ヒュッゲ」を感じることができます。
ヒント6 心地いい空間作りを心掛ける
デンマークでは昼夜問わずキャンドルを灯す習慣があります。炎を灯すだけでほのかな明るさと温かみが生まれ、食卓も心地いい空間に。
もちろん、食卓だけでなく玄関やリビング、寝室など様々な場所でも使います。キャンドルは生活の一部となっており、なくてはならない存在なんだそうです。
日本ならではの心地いい空間と言えば、和室ではないでしょうか? だいたいどの家にも畳のスペースがありますよね。
ヒント7 ミニマムに暮らす
デンマーク人はミニマリスト。必要なものを追求するという文化が根付いているんだそう。
余計なものは持たない、でも全て捨てるという訳ではなく先程の椅子のように必要なものにはお金を惜しまないそう。
これは、家の中にもあらわれていて、日本とほぼ家の広さが変わらないデンマークですが、スッキリとしているので広く感じます。
結果、お気に入りのこだわり抜いた物に囲まれる家に。大切に使うからこそ愛着が湧き、心地いい空間になっていくという、素敵なスパイラルが生まれます。
ヒント8 手作りのぬくもりを感じる
デンマークでは冬が長く厳しいことから、母親が子供たちに、または祖母が孫たちにセーターや靴下を手編みして着せていることも多いそう。
手作りならではのぬくもりや温かみは、心を豊かにしますよね。これも幸せを感じる「ヒュッゲ」に繋がります。
セーターを編むのはハードルが高いと思う人は多そうですね。でもお母さんの手作りは子供にとっても嬉しいもの。簡単なキットでレッスンバッグなどを作るのはどうですか?喜ぶ顔を想像しながら作る時間は心を豊かにしてくれそうです。
手作りがどうしても苦手という人は、逆にお子さんが手作りした作品や絵を部屋に飾るのもおすすめ。それだけで温かみのある空間になります。
ヒント9 仕事に縛られない
デンマークの人はワーク・ライフ・バランスを取るのが非常に上手です。仕事に対するモチベーションもお金や出世などよりも、自分の仕事が好きだと感じ、自主性を持って働いている人がほとんど。
また、どれほど収入を増やしたとしても、ある一定額に達すれば半分が税金で徴収されるシステムになっています。納税額を高くすることで国家の福祉を充実し貧富の差を生じにくくさせているため、必死に「お金をもうけなくちゃ」となる必要がないことも大きな要因のよう。
先進国の中でも社会保障が充実しているといわれる日本ですが、税金によって富の再分配が徹底されていて将来の不安がないデンマークに比べると、働く環境はちょっとシビアかもしれません。
でも見習える点もあるはず。朝早くから仕事を始めて早く帰る。この姿勢は日本でも取り入れられそうですね。
夜に残業をするより、早起きして早くから仕事を始めれば、帰宅時間も早まるはず。帰ってからの時間がたくさんとれれば生活に豊かさを感じる瞬間も増えそうです。
ヒント10 今あるものに感謝する
デンマークの人たちは今あるものに感謝する能力に長けていて、今の状況に満足している人が多いんだそう。
厳しい気候の中でも、家での過ごし方を工夫したり、生活の中で小さな幸せ見つけて楽しんでいます。その姿勢こそが幸せを感じる最大のポイントかもしれません。
日本では、今あるものは当たり前だと思っていて、不平不満や自分の足りない所ばかりに目がいきがちな人が多そうですが、現状の中で感謝できることを見つけることから始めてみるのもいいですね。
何かモノや評価を得て満足ということではなく、小さなことでも感謝する、日常の何気ない時間を愛おしく思う、そんな心のあり方が幸せに近づく一歩かもしれません。
幸せは自分で見出すもの
いかがでしたか?「ヒュッゲ」を意識して生活することは、日常の小さな幸せを意識することに繋がります。
デンマークの人は「ヒュッゲ」が根底にあることで、日々丁寧に、感謝して暮らしている印象を受けます。
その姿勢こそが幸せに生きるポイントなのかもしれません。今置かれている自分の環境の中で、幸せを感じる瞬間を大事にすることを心がけてみませんか?
心の在り方ひとつで誰しもが幸せになれるのではないでしょうか。
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デンマークの人は家族はもちろん友人や隣人との繋がり、絆をとても大切にします。
一人の状態で「ヒュッゲ」ということもなくはないのですが、人と共有する時間や空間から生まれる心地よさの方が「ヒュッゲ」と表現するのにピッタリくるようです。
家族で過ごす時間を大切にすることはもちろん、友人や近隣の人を招いてホームパーティもよく開かれるのだそう。