世界が称賛した大検疫事業（前編）

【児玉源太郎】　　陸軍大臣・内務大臣・文部大臣を歴任する他台湾総統として

台湾の近代化に尽力した。智謀・仁徳を備えた最大の軍師　日露戦争勝利の英雄

天が日清・日露戦争に勝利するために遣わした軍神！

司馬遼太郎先生の「竜馬が行く」と「坂の上の雲」は私の大好きな本です。

当時世界一と云われたバルチック艦隊・コザック兵を要するロシアと戦って、

小国日本が勝てると思った人は世界中に誰もいなったと言われる中で、勝利した

日本の英雄として陸軍騎兵隊の秋山好古大佐と海軍の秋山真之参謀の両兄弟の活躍が

有名ですが、私が一番尊敬している英雄は（児玉　源太郎氏）です。

まずは、開戦にあたり当時の国家予算が8千万円であるのに20億必要と約25倍もの予算を

得るに、財界の大物渋沢　栄一氏を説得する。「今、国運を賭して戦う以外に日本が

生き残る道はない」と両雄涙ながらの交渉であったと言われております。

また、陸軍・海軍の「陸主・海従」の不満体制を解消、陸海対等で財界をも引き込み

総力体制を整えた。

何よりも、凄かったのが203高地の占領に対する判断であります。

ロシアのバルチック艦隊がヨーロッパより到着する前に、旅順港にいる旅順艦隊を

殲滅しないと挟み撃ちに合い、日本は制海権を取られ国の半分が無くなるかという

危機の瀬戸際でした。しかしながら旅順から203高地にかけて築きあげられた鉄の要塞に

正面突破を試み、2万人以上もの兵士が機関銃の雨に打たれ死んでいったのでした。

突撃すれば機関銃に打たれ死ぬのが解っていながらも怯むことなく突撃していった

当時の日本軍人の健気さに心を打たれます。

そこで、児玉源太郎氏が「俺が行くほかはない！」

と言って、旅順に着きいった言葉は、

「一つ、すみやかに重砲を高崎山に陣地返還せよ」

「二つ、203高地占領後28サンチ砲を15分ごとに1発づつ発射し、1昼夜連続射撃せよ」

それに対し、阿保の砲兵少佐（今回は名を伏せておきます）がすみやかな移動は無理だ

と主張する。児玉は怒鳴った！　「やる気になればできる、24時間以内に移動を完了せよ」

阿保の砲兵少佐はなお食い下がる「28サンチ砲を連続発射すれば味方を撃つ公算も

大であります。天皇陛下の赤子を天の陛下の砲で打つ事は出来ません」

児玉は怒鳴った！

「陛下の赤子を無為・無能の作戦でいたずらに死なせてきたのは誰か？

これ以上兵の命を無益に死なせないよう作戦を変更しろと言っているのだ」

児玉の目から、涙があふれ出た。児玉の全身全霊をぶつけた一喝で一座は静まりかえった。

乃木軍が4ヵ月攻めあぐねてきた203高地は、重砲の陣地を高崎山に移しただけで、

わずか4時間で陥落した。児玉は、間髪容れず203高地から湾内のロシア艦隊めがけて

崩落の雨を降らせた。これにより、旅順のロシア艦隊は全滅したのである。

この後迎え入れたバルチック艦隊を、秋山真之のT字戦法（海賊戦法）で全滅することが

できたのである。

100年前の日本には、世界が称賛する偉大な日本人がいたのだという事を語り継がなければ

いけないと思う。

大学出ても「坂の上の雲」を知らない、吉田松陰の名前も知らないなどという若者がいることに

とてつもない淋しさと危機感を感じます。

次回は、児玉源太郎氏の　日清戦争後のコレラに対する検疫について語りたいと思います。

日清戦争の犠牲者は1,470人に対し、病死は1万1,417人でした。

コロナ禍の対策の参考になるかと思われますので。

以上、営業3課　還暦過ぎの佐藤でした。

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