今日のことのは

知命

他のひとがやってきて
この小包の紐 どうしたら
ほどけるのかしらと言う

他のひとがやってきては
こんがらがった糸の束
なんとかしてよ と言う

鋏で切れいと進言するが
肯じない
仕方なく手伝う もそもそと

生きているよしみに
こういうのが生きてるってことの
おおよそか それにしてもあんまりな

まきこまれ
ふりまわされ
くたびれはてて

ある日 卒然と悟らされる
もしかしたら たぶんそう
沢山のやさしい手が添えられたのだ

一人で処理してきたと思っている
わたくしの幾つかの結節点にも
今日までそれと気づかせぬほどのさりげなさで

 

これは茨城のりこの詩です。これを読んで驚くほど自然に言葉が浸み込みました。
すーっと入るように抵抗も疑問もなくその通りだなと思ってしまった。
その時胸の中が少し暖かく感じたのは気のせいだったのだろうか。

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